薩長同盟裏書と江戸城

ある日、同僚のハーリーが、私にとあるチラシを見せていいました。
「今、皇居で薩長同盟の裏書を公開してるって、知ってました??」
いいえ、存じ上げません。「ドラマと一緒なんですよー!ホラ、ましゃが書いてたでしょ!!」と興奮気味に説明してくれる、彼女は福山雅治さんのファン。ホンモノを見て興奮するのはわかるけど、ドラマと一緒じゃなくて、ドラマが一緒だからね。
そんなハーリーの興奮が移ったのか、ムラムラと湧きあがってくるものがあった。「行こっかなー」とつぶやくと「皇居ですよ!?京都御所じゃないですよ」と言われた。まぁ、御親切に。わかっとるわい(笑)

ムラムラするのを押さえることが出来ず、なんと無計画にも、とーっても早起きして乗りついで、乗りついで、いざ東京へ。興奮しすぎて、東京駅八重洲口で「皇居へ行きたいんですけど、どう行くんですか??」と尋ねる、田舎もん約1名。

大手門から三の丸尚蔵館へ。それはそうと皇居って、無料なんですね〜。知らんかった。もちろん、三の丸尚蔵館も無料でした。ちょっと感激。
本日メインの「薩長同盟裏書」は木戸家から、皇室へ献上されたお品。その他にも、古今和歌集やら日本書紀やら伊勢物語などがともに展示されております。

朱書きで、「小、西、老兄、龍等も同席にて〜」と書かれている。(ちなみに、小=小松帯刀、西=西郷隆盛、老兄=桂小五郎、龍=坂本龍馬。)木戸の事を老兄って書いてあるのが、いいねぇ。なんか、龍馬との関係が目に浮かんでくる。ぶっちゃけ、そんな余裕のある状況下での書ではないことは確かなんだが。表書きの木戸の字が、うっすら透けて見えてる、これまたきれいな字ですのよ。流れるような、といいますか。龍馬のはみ出るような字とは、これまた対象的であった。
他にも百人一首を眺めてみたり、伊勢物語の差し絵を見てみたり、五箇条御誓文を読んでみたり。お世辞にも広いとは言い難い室内かつ、団体さん(どうやら戦没者遺族会のようでした)にまみれながら、じっくりと堪能させていただきました。自分へのお土産は、もちろん伊藤若冲の「動植綵絵」。

実はここへ来るに先立ち、ブログでお世話になっているいづな薫さまへメールをした。謙信公祭りにお誘いいただいたのに、参加できなかったんでね。銀の鈴で待ち合わせが決定。少々時間があったので、散策してみることに。よくよく考えれば、皇居って江戸城なのね〜。


こんなとこや、あんなとこをぷら〜っと歩いておりました。二の丸庭園では、全国の木が植わっているとのことなので、思わず奈良県の木を探す。ありました、杉の木が!!お隣の京都府の木である北山杉とその奥にあるどこぞの県の木も、杉。どうよ。なんとここで生まれて初めて、枝打ちしていない北山杉を見た。枝打ちしていない北山杉って・・・(以下自粛)。天守台にもとーぜん登り、武道館を眺め、待ち合わせの時間が迫っていたので戻ろうとしたところ、本日最大の萌えポインツを発見!!

「芋侍が。やはり、田舎侍には無理であったかのぅ。おうおう、刀を抜くのか?出来もせぬことを。ひょっひょっひょっ」「おのれ、吉良上野介。この間の遺恨、思い知ったか」「ぎゃー」「内匠頭殿、お控えなされ。殿中でござる。殿中でございますぞ」「ええぃ。武士の情け、お見逃しを」
写真を思わず撮る私を、不思議そうに見つめる外人さんたち。えぇ、その時脳内では「刃傷松の廊下。峠の群像バージョン」が上映中。ねちこい吉良を伊丹十三氏、直情型の浅野内匠頭を隆大介氏、「遅かりし、由良の介」違った大石内蔵助緒形拳氏が演じておられた。従来の勅使饗応時のイジワルの原因は、賄賂ではなく、塩の利権がからんでいた、という当時ではかなり斬新な説が唱えられていた作品であったのぅ。伊丹氏がまたねぇ、すごかったのよ、憎たらしくて(笑)

はっ!!そんなアホなことを思っていると、はや待ち合わせの時間が。銀の鈴ってどこ?そう、とっても有名(らしい)が行ったことがないので、何人もの人に聞きまくり無事到着。いづな様とつつがなく対面と、あいなりました。ブログでコメントしているせいか、初対面とは思えぬほど、なめらかなおしゃべりタイムに突入。多岐にわたるいづな様のお話を楽しく伺いました。

というわけで、長いんだか短いんだか、よーわからん、だけど非常に濃い一日を過ごすことができました。係わってくだすったいろんな方に感謝m(__)mです。

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