コスモスの咲くころ〜安倍文殊院

ローカルニュースを見ていたところ、「コスモスの迷路」が今年も出来ました!ということで、幼稚園児の皆々様がその迷路を走りまわっている映像が映し出されておりました。このコスモスの迷路を毎年作っているのは、安倍文殊院さん。日本三大文殊のひとつであり、合格祈願の寺であり、ぼけ封じの寺でもある。三大文殊ということは、あとふたつありますな。丹後は宮津智恩寺山形県奥州亀岡の大聖寺である。

安倍文殊院
安倍倉梯麻呂が安倍一族の氏寺として建立、その後華厳宗別格本山となる(東大寺と一緒ね)。安倍一族といえば、阿倍仲麻呂遣唐使で有名)や安倍晴明陰陽師ですな)が有名どころでありますが、彼らはここで御出生されておられるとか(安倍文殊院略記より)。安倍晴明のおっかさんて葛の葉っていう狐だったはずじゃ・・・ってありゃ歌舞伎ですな。で、この「安倍文殊院略記」、創建が古い、かつ時の権力者の氏寺だけあって栄枯盛衰のお話がいろいろと書いてあって面白い。これをつらつらと読んでおるとですね、このような一文を発見!いたしました。
「永禄六年二月、戦国大名・松永弾正の兵火に遭い、一山ほとんど烏有に帰する災を受けた」とある。おそるべし、松永。あんた、どこでも焼くんだねー。

で、今回ニュースを見てコスモスも久しぶりに見たかったんだが、わたしゃもう一つ、どうしても拝みたいものがあったのだ。松永の兵火から免れることができたこちらの御本尊、文殊菩薩さまが公開されているのである。しかも通常パターンとは違うお姿で。本邦初公開かつこの先も公開なし。この文殊さま、鎌倉時代作で、もちろん重文、作者は快慶。←大好き!!これごと焼いてたら、松永、オヌシをぜーったいに許さん!!

もちろん、ホンモノは写真撮影不可。本来はお獅子の背に乗っかっておられて(高さなんと7m)、悩める衆生の下に赴かれるわけなんですけど、今回その獅子より降りておられる。
なぜか。お寺さんの御説明によると
1.文化庁から指示があり、重文なんで、お修理をしなくてはいけない
2.その修理は通常非公開で行っている
3.が、今年はなんといっても平城遷都1300年である。奈良県より「公開しちゃってよ、今回だけでいいから」と言われたんで公開している
4.とても、みなさんはラッキーです。しっかり拝んでください

ハイ、悩める子羊・・・、違った悩める衆生は、もちろん「ボケませんように」と真剣にお願いをしてきました。
拝観料700円で、お干菓子とお抹茶をいただけ、なおかつお寺さんからのお話も伺え、しかも文殊さまを間近で拝ませていただけます。11月末まで。コスモスはいろんな種類(30種育てておられるそう)があり、それぞれに咲く時期が違うので、今からでも充分間にあいます。

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