大和郡山箱本十三町と夏祭り

京都では、祇園祭山鉾巡行が行われ、本格的な夏が到来!なのだが、ここ大和郡山市でも夏祭りが開催されている。

薬園八幡(やくおんはちまん)神社の夏祭りでのワンショット。ほんとに、これ1枚。創建は天平勝宝元年だが、最初はこの地ではなく、平城京の南、梨原の薬園新宮内にある神殿に設けられた。そのことから、名前に「薬園」がつく。この地に移って来たのは、郡山城築城がきっかけだそう。

かなり見にくいが、提灯には町名が書いてある。「綿町」「雑穀町」「豆腐町」「紺屋町」。ちなみにこの神社がある町は「材木町」だ。大和郡山城から見て南東部が、町人町になっている。
天正13年に、豊臣秀長が、紀伊・和泉・大和の100万石の大名として郡山城に入ると、城の増築と、城下町の整備を行った。その時に郡山城下の発展を促す、町衆自治制度「箱本制度」を作った。奈良での商売を禁止し、郡山城下で営業権を独占させ、地代を免除される代わりに、「本町」「茶町」「今井町」など内町十三町が持ち回りで、治安、消火、伝馬役をはじめ、訴訟の取り扱いなどを請け負った。「箱本」とは、地代免除の書状や、秀長の養子秀保の禁制(酒は郡山と南都に限ること、各種の市は郡山のみ)の書状を収めてある御朱印箱のこと。紺屋町の「箱本館」にて、実物を見ることが出来る。

紺屋町に流れる紺屋川。この町はその名のとおり藍染の町であり、この紺屋川で、染めた反物を洗っていたそうである。この写真の右側に「箱本館」があり、藍染の体験などもできる。

秀長ゆかりの地名を見ながら、碁盤の目に整備された道を歩くと、かつてここは城下町であったのだ、とあらためて思う。地図は読めないけど(方向音痴だからね)、こうやって地名を見るのは面白い。地名に歴史あり。先立つものと、時間が少々足りない妄想族には、ピッタリのネタです。


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P.S この地図では、箱本十三町ってどこになる?・・魚町・本町・塩町・堺町・蘭町・奈良町・雑穀町・茶町・錦町・今井町・豆腐町・紺屋町・材木町です。


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