「百花若冲繚乱」へGO!の巻

伊藤若冲の絵が好きで、とうとう行っちゃった。どこへ?香川は、金刀比羅宮へ!!

昨年は、このタイトルに惹かれて甲賀の山奥まで行くし。

甲賀市のMIHOミュージアムは、バスに乗っておったら連れて行ってくれたけど、今回は階段を登らなきゃ見ることはできない。なんとなれば今回は、若冲筆「花丸図」の修復作業終了を記念し、629段目にある奥書院で特別公開するからだ。この機会を逃せば見れなくなってしまう。なんせ、普段は非公開らしいのだ、ここ。

そういうのには、たいへんヨワイ。

早起きして、一路新幹線と特急を乗り継いで3時間。晴れているのは、たいへんありがたいが、なんといっても階段を登らなきゃならねぇ。本音としては、ピ−カンより曇っているぐらいが嬉しいんだけどな。
琴平駅で、前売り券を購入。「どれにしますか?」迷わず全館共通チケットなるもの2000円にする。

まずは、宝物館(ここもチケットに含まれる)へ。ここでは、狩野探幽、尚信、安信による「三十六歌仙額」や甲冑、重文の十一面観音立像他を拝見。

少し登ったところに、第2会場の高橋由一館がある。
こちらでは、「花丸図」の襖と、個人蔵の「伏見人形」初公開の掛け軸6点(鷹に燕図、雄鶏図、関羽図他)、今はない「垂柳図」に描かれていたのではないかと言われる燕5羽が展示されている。
花丸図の襖

掛け軸の部分

「花丸図」は、季節の花がそれぞれ描かれているのだが、どれも同じ大きさで描かれている。そして、ここが若冲らしいのだが、葉っぱが虫食いであったり、すこし枯れていたり、病葉であったり・・・。こちらは、すこしライト強めに当てておられたかな?若冲らしい細かい筆遣いが、かなり近くで拝見できたよ。

持参のお茶を飲み飲み、629段目にある第1会場の書院に到着。

奥書院の上段の間に「花丸図」が、表書院には円山応挙筆「遊虎図」「遊鶴図」「竹林七賢図」「山水図」「瀑布図」がある。

まずは、表書院から。障子の一部がガラスになっており、見学者は廊下から(当然障子は開けることはできない)例えば「虎之間」の襖絵をのぞき見るというかんじ。うーん、遠い。ヤモリの如く、ガラスにへばりつき見学。ガラスに思いっきり指紋をつけ、係員さん苦笑。展示用に襖をはめているのではなく、使用するようそのままに展示しているので、正面から見れない絵が出てくる、そういう時は首を曲げて拝見。
「遊虎図」の虎や、「山水図」(山水之間は、唯一全面が正面から見られる位置にある)の豪快さなど、ガラス越しでも十分につたわってきたぞ。

そのまま、奥書院へ。6畳の上段の間の壁一面に、201の花の絵が描かれている「花丸図」。若冲49歳の時の作品である。金箔を貼って描いたのではなく、絵を描いて金を後から塗った(振った?)ていう説明だったような。やや暗めの照明だが、浮き出てくるような花々の競演は見事。手書きの花の説明図と目の前の花を見比べていると、時間の経つのも忘れてしまった。となりの欄間の群蝶図も、たくさんの花に惹かれて蝶がやってきた、という感じであった。(この絵は若冲ではない)

目的は達成したのだが、金刀比羅さんへ来たのだもの、御本宮にいかねばなるまい。頭の中若冲のお花畑にして、785段の御本宮、1368段の奥社に行った。

御本宮から、市内を一望。

一番高く見える山が、讃岐富士。そのふもとに、次の目的地である丸亀城が!

ということで、次回のネタは当然、丸亀城へGO!の巻。