色々と考えていた〜その2

昨日のニュースだったか、関西電力の社長が会見をしていて、何を言うのかと思ったら、美浜、高浜、大飯の原発がそれぞれ定期点検の時期を迎えるのがある、と。で、再開時期が通常より延びると、この先電力不足になるかもしれないよ!とのことであった。


何を言い出すことやら。


ちゃーんと点検しなさいよ。で、安全対策も見なおせよ。なんで、最終の外部電源が電源車で、それが発電機の隣にあるんだよ。それで、完璧だと思っているのかい?じゃ、有事の際、だれがスイッチ押すんだよ。社長、あんたか?違うだろ。「安全だ」という前提の点検は止めてくれ。「安全じゃない」と思ってみたら、これほど安全でないシステムはないはずだ。


そのあとに、大阪府橋下知事が会見をしていて(ニュースの構成上ね)、原発事業を見なおすこと、それを関西広域連合にて呼びかけたいということであった。


ですがね、この関西広域連合には、関西電力が所有しているこの3つの原子力発電所のある福井県は参加していないんだよね。ちなみに、奈良県三重県も参加していない。その関西広域連合での、他府県のみなさんの反応はいかばかりであったのか。



脱原発!と言ったのは、関西電力の最大の消費地としての責任もあっての発言であろう。考えること、検討することは、多いに結構。最大電力消費地から離れた発電所を含む地域が、事故が発生した時にはらう犠牲の大きさと納得しがたい諸々の事は、今回の福島原発の事故でよくわかったからね。


でも、そこまで言うなら、もう一歩踏み込んでいただきたかった。「脱原発」は、申し訳ないが、誰でも言える。
私が彼に期待したこと、それは、「大阪で消費するエネルギーは、大阪で作る」ということだ。原発に変わる新しいエネルギーを模索する動きが活発である。風力、太陽光、地熱、バイオマス・・・。正直勉強不足なもので、どれも決め手に欠ける気がしてならない。


今までの電力といえば、水力、火力。そして原子力発電所といえば、言葉は悪いが、いわゆる「地方」と言われる場所にある。そしてそこから、途中の山に大きな鉄塔を建て、ぶっとい送電線を通して、都会へ送られてくる。都会は、その電力のおかげで、とても快適で、便利なことがわからないくらい便利な暮らしを手に入れた。


その一端が、今回の事故で崩れている。だから、新しい安全なエネルギーだ。それはいい。だけど新しいエネルギーを発電する場所は、やっぱり地方にするのかい?そこから、また、遠く離れた都会のために何かを「犠牲」にしなくてはいけないのか。それは地域のコミュニティであったり、住む場所であったりするのだよ。そして、都会はそれを当たり前のように享受し、今まで通りの暮らしを続けるのか。何事もなかったかのように。



エネルギーは「地産地消」するのが、一番効率がいいはずだ。関西電力の最大の消費地は大阪、東京電力の最大消費地は東京だろう。おそらく国内でも最大に近い消費地なのじゃないか。その電力の最大消費地で、新しい安全なエネルギーを作る。最大マーケットは、最高の技術推進が期待できる。生産地と消費地が直結していることほど、いいことはない。クレームは、技術革新と精査に跳ね返るもんだからね。


地方の雇用の確保のために、なぁんてチンケなこと言ってないで、大阪から「新しい、そして安全なエネルギー」と発信してよ。そして、完璧なものを地方に移管してよ。それが、行動派と言われる知事の腕の見せ所じゃないのか。

お願いだから、頼むから、もう地方を、これ以上都会の踏み台にしないで欲しい。