秘密のオーサカ

「ケンミンSHOW」と言う番組の中に、「秘密のOSAKA」というコーナーがある。どうやら他府県の方から見た大阪は、とってもワンダーランドのようだ。


いきなり切りかかられて、「ギャー、参った」と言って倒れこんだり、ひとりでボケて突っ込んでみたり。ひどい時には、大阪弁でしゃべっただけで「キャー、面白い〜♡」。いや、これ、フツーだから。

「レモンサワー」を「酎ハイレモン」といったり、歌舞伎揚げを知らない、ということがどうして秘密なんだろう?と、常々思っていたところ、とっても大阪的なシーンを発見してしまった。



それは、とても味のしゅんだ(しみた)オデンの大根を、何と表現するか?というところで。いつもの如く、スタッフがその大根を差しだし、尋ねる。
「これ、何て言いますか?」
問いかけられた、おっちゃんA
「よー味のしゅんだ大根やなー」「味がしみたって、言いませんか?」「いやー、味のしゅんだ」と言い張るおっちゃんAと、それを否定するスタッフ。らちが明かないとみたおっちゃんAが、とった行動とは。振り返ると、近くを通りかかったオバチャンBに、こう話しかけた。
「なぁなぁ、これ、味がしゅんだって言うよなー」「そうやで。よー味がしゅんでるやん」

質問されているのは、おっちゃんA。オバチャンBは、たまたま通りがかっただけ。だけど、至極自然に何事もなかったように会話に入り、終わると何事もなかったように去っていく。しかも、問いかけた内容は、何てことはない「味がしみた」と言うか、「味がしゅんだ」と言うか、というどーでもいいような事。それを、見知らぬ他人の足をとめてまで聞くか?いや、答えるか?


何度かこの番組を見ているが、他府県の方も同じようなパターンで質問されている。が、「そんなことを言うのは、こちらだけですよ」と否定された時、お連れが居ればお連れ同志で「いやー、そんなことは・・・」となるが、ひとりの時の対応が明らかに違う。けっして、通りがかりの見知らぬ他人に「そんなこと、ないよねー」、などと話しかけてはおられない。

この事を、同僚の大阪のオバチャンたちに言ってみたところ
「そんなん、当たり前やん。聞きたいことがあったら、聞くでー」
と、あっさり言われてしまった。この同僚、春高バレーの会場で、テーマソングを歌い踊るジャ○ーズのメンバーを見て、前列にいたウチワを持った女の子たちに
「誰?あの、歌って、踊っている子たちって」「V6です!」と、教えてもらい、なんとその子たちからウチワを貰って帰ってきた、という逸話の持ち主なのだ。

その話を聞いた時、「えぇー。それは、出来んなー」という感想を持ったが、この前大阪へ買い物に行った時に、とある人だかりを見て、そこにいた見知らぬ若いお嬢さんに
「何々?何が始まるの??」と、聞いちゃってる自分がいた。


もうすぐ、右手にあめちゃん入りの袋、ワードローブにひょう柄が加わる日が、近付いているのかもしれない・・・。