正倉院展2010

毎年秋に、奈良国立博物館で行われる行事。それがこの「正倉院展」である。聞くところによると、世界の博物館の中で一番集客数の多い展覧会なんだって。
正倉院に保管されている、あれやこれやのお宝の点検と調査をかねて、この時期に公開しているのだ。

昨年は、天皇陛下即位20年を記念したラインナップであったが、今年はなんといっても平城遷都1300年、しかも大仏建立に尽力されたという光明皇后がなくなられて1250年御忌にあたる。ということで、初公開ものを含む、どどーんとした公開になった。


螺鈿紫檀五絃琵琶」

聖武天皇の御愛用のお品にして、正倉院の象徴のようなものではなかろうか。全長108cm、螺鈿やコハクなどを使い、大変美しく装飾されている。今回も入館するのに1時間かかったけど(平日)、なんとこの琵琶を間近でみるのに館内で並ぶ、という方式がとられる。思いっきり間近で見なくてもいい!という方のためには、別コースあり。せっかくなんで、バックで、この琵琶を試し弾きした音源がエンドレスで流れているのを陶然と聞きつつ、並ぶ。並んだ甲斐あり、かぶりつきで見ることができた。感想「眼福」。

他にも、光明皇后が履かれておられたであろう靴(かわいい)とか、碁盤とか、木簡とか、清書された公文書と下書きの文書の紙質の違いとか。今におき、色あせてない藍色の反物だとか、手つかずの色紙だとか。そうそう、光明皇后の御忌にあたるからなのか、薬関係のものも多かった。「種々薬帳」は薬の献納目録で、巻末には光明皇后が「病に苦しむ人のために用いるように」と書かれていて、実際に使用されたようだ、とのことである。

たしかに、見学者の数はものすごい。いつもの、静かな奈良博(失礼!)とは、エライ差があるのだが。入って、宝物と向き合えば、こっちのもの。自分と宝物だけの空間になるところが、この正倉院の持っている力のなせる技なのかもしれん。

最後に、おみや〜♡

もったいなくて、多分よう使わんだろうけど(笑)


ということで、ここで問題!
「五色龍歯」という宝物が展示されていました。薬の一つで、削った粉末を使い、鎮静、鎮痛など精神安定作用に用いられていたということです。象の歯の化石なんですが、ずばり、その象とは何象でしょうか??

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