お盆なので、四天王寺さんへ行ってきた

お盆なので、早朝よりお墓参り、その後四天王寺さんへお参りに行ってきた。
こちらでは経木に故人や一族の名前を記入し、金堂などで拝んでいただいた後、亀井堂でお流しをするというのがお参りのパターンになっている。

四天王寺は、聖徳太子が四天王にささげるために創建したお寺である。現在の御本尊は救世観世音菩薩。平安時代に、空海が西門で西の海に夕日が沈むのを見て(ここは夕日がきれいな所だそう)、西方極楽浄土を観想する「日想観」という修業をはじめた。がその後、天台宗とのつながりが強くなり、天台浄土思想の結びつきからこのお寺を極楽浄土の東門の中心であるとし、四天王寺の信仰の柱となった。この思想は、現在も続いている。

こちとら庶民からすると、四天王寺さんは宗派関係なく受け入れてくださるありがたいお寺である。法要はお盆なので10時半から夏法要があり、その後毎日しておられる11時からのお舎利さんがある。
舎利とはなんぞや?本来はお釈迦様の遺骨やら遺灰のこと。その後は宝石類で代用していて、これを収めた塔のことを仏塔と呼ぶ。有名どころでいくと、薬師寺の東塔なんかがそれですな。考古学的な観点でお話すると、舎利を収めた壺なんかが地中から出てきたりなんかすると、ここにお寺があり、規模がだいたい推測できるというわけです。
四天王寺さんでは、その仏舎利法華経の唱和とともに厨子の中から出し、参拝者の頭や持参の物(お数珠とか経本とか色々)にかざし、拝んでくださるという儀式がある。この儀式、平安初期に流行ったという仏舎利信仰の名残であろう。私なんぞは、こちらにお参りする時にしか参加していないが、毎日来られている方もおられるからね。いつしていただいても、身の引き締まるものを感じる儀式である。

それらが終わってから、お経木を拝んでいただける。拝んでいただけたお経木は名前を呼ばれてそれぞれに返却、お流しへと相成るわけだが、ここで毎度ハプニングが。つまり同姓が多いお名前だと複数人の候補が現れるということなのだ。お世話係さん、大変です。ちなみにワタクシちょいと変わった名前のため、そのようなケースに遭遇したことがない。いいんだか、悪いんだか。

そして、お経木は亀井堂でお流しといって、亀の形をした井戸につけるのだが、これは精霊流しと同じようなものではないかいな?。この世に戻ってきた魂を彼岸(あの世ね)に送るということである。やっぱり最後まで見届けたいので、そんなに大きくない井戸をみんなで譲り合いながら自分の流したお経木の行方を見守る。ここまで約1時間半ほど。お中日ともなれば、善男善女が訪れるため、もっと時間がかかるかな。でも、お墓参りと四天王寺さんへのお参りを終わらせるとほっとするのだ、私。

いつ来ても、大勢の人々で賑わっている四天王寺さん。ここに来ると、彼岸と現世の両方を感じることが出来る気がします。・・・、ってちょっと宗教がかってますか?そんなヒトじゃないんですよ、私。

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村